2025年2月11日火曜日

2025年2月8日(土)~2月9日(日) 応接間、愛

2025年2月8日(土)

さすがに疲れているのか10時半ごろに起床。

家にあるレコードを見繕い、ディスクユニオンに50枚くらい売りにいく。
レコード、くそ重い。

両手にレコードがパンパンに入った紙袋を抱えてえっちらおっちら歩く。

ユニオンにレコードを委ね、はなまるうどんで昼食。なんか食べたくなったので。
野菜かき揚げとちくわの磯辺揚げ、温玉ぶっかけうどんの小で760JPY。
ねぎとおろし生姜、すりごまの薬味をドガチャガ入れて、温玉を乗せぐるぐるかき混ぜて食べる。
う、うまい……虹が見える。

査定が終わるのが19時とのことなのでいったん家に帰る。
洗濯機を回しつつ絶叫しながらトイレ掃除。泣きながらトイレをぴかぴかにする。

洗濯物を干し終え、音楽を聴きながら読書。人に貸していただいた永井玲衣さんの『水中の哲学者たち』。とても面白い。声に出して笑ってしまう箇所も多く、やはり永井さんならではの瑞々しい感性に満ちた素敵な本。

夜になり、再度ディスクユニオンへ。
査定結果を聞く瞬間はいつもどきどきする。100万円とかで売れたらどうしよう、とかはさすがに思わないが、最低限このくらいの値段で売れてほしい、というのが自分の中であるので、いつも祈るような気持ちでカウンターの前に立ち尽くすのである。

店員さんがタブレットの端末を操作し、今回の査定額が画面に表示される。
○○円也。残念ながら100万円にはならなかったが、まあこれくらいか……という目標額は達成したのでよしとする。
それにしても値段のつかないレコードが30枚近くあったのが泣ける。まあ、値段はつかないでしょうな……と思って持っていったので驚きはしないが。

お腹が減ったので夕飯を、ということで松のやへ。
松のやはロースかつ定食が630JPYという衝撃価格なのだが、なんかかつが小ぶりだった記憶があるため、ダブルロースかつ定食というロースかつが2枚のローIQ・ハイカロリーのバカの定食をオーダー。
出てきたらしっかり大きいかつが2枚だったので驚いた。かつ1枚の普通のロースかつ定食で十分だったね。

お腹がはち切れそうになりながら無言の帰宅。

消化を促すためにコーヒーを淹れ飲み、音楽を聴いたり本を読んだり。
お腹が落ち着いてきたところでがんばって風呂に入る。

0時前に就寝……のつもりが夜にコーヒー飲んだもんだからなかなか寝付けず。
初期マーリー・マールのプロデュース曲を集めたTuff Cityから出てるコンピをかけていたのだが、あろうことかCDが終わってしまった。
しかしそのうち寝てたっぽい。


■今日聴いた音楽
V.A. / The Philosophy Of Sound And Machine
クボタタケシワークスを集めた自作プレイリスト
Lol Coxhill / '85
D'Arcangelo / Shipwreck
SHAGGY / BOOMBASTIC
Rex Orange County / The Alexander Technique
MARLEY MARL / THE QUEENSBRIDGE SESSIONS



2025年2月9日(日)

8時起床。
今日はたくさんの洋館を訪れる日である。

電車にゆられながら道中サリンジャーの『フラニーとゾーイー』を読む。
瑞々しさの大洪水という感じで読んでいて大いにやられる。グラース家に物が大量にあるのを説明するその描写の細かさ生々しさに、自分の家が思い出されてつらい気持ちに。

洋館に、なんか用かん?

ということで、昭和初期に建てられた日本に移り住んできた外国人たちがかつて住んでいた洋館の数々を訪れるのだが、どれも素敵な建物でとてもよかった。
どの家もシンプルな家具の置かれたすっきりとした部屋で、見ていて物が全然ない暮らしっていいね!と思ったが、人が住んでいるわけではないので当然である。

ミニマリストの対極をいくマキシマリストの私であるが、この日の洋館探訪は大いに感じ入るものがあった。
どの家も、日向ぼっこを楽しむサンルームが設置されているのがとてもよくて、小さなテーブルと椅子が2脚、そして太陽の光をたくさん採り入れる大きな窓というその空間に大きな魅力を感じた。

自分の人生は一生大して広くもない家に高い家賃を払って大量のCDレコード機材に埋もれて生きていくものなのだと思っていたのだが、自分の家を持つということだって、やりようによってはできるのでは?という考えが突然芽生えたので大変に驚いた。

自分の家を持つ。なんてこった、そんなこと考えてもみなかった。

一億総マイホーム時代というのはかつてあったおとぎ話の世界のファイナルファンタジーでしかなくて、もう今の世の中自分の家を持てる人なんてほんの一握りしかいないと思うのだが、そんなことを考えてみることすら放棄させられてしまうような今のこの世の中を、改めて悲しいと思った。

当たり前だが都心に家を建てるなんてことはどう転んでもできないので、もし私が自分の家を持つという狂ったドリームを叶えるならば、長野か山梨のどこかの山奥にある古民家を安く買ってリフォームするしかないであろう。

サンルームは絶対つくろう。暖炉もいいですね。それと音楽制作部屋。それなりに広い部屋ならば、そこにステレオ・システムも設置して、リスニングルームも兼ねることができるだろう。壁一面をレコード棚にして。
そして、真赤なバラと白いパンジー。子犬の横にはあなた。あなたがいてほしい。

こんなうんこを煮詰めたみたいな終わっている世の中で、そんなことを夢見るくらいいいじゃないか。自分の家を持ち、車もあって。そんなことほんとに考えてみたこともなかった。

問題は金がないことだけである。

ことだけ、っていうか、金がないと実現できないので、残念ながら永遠に叶えることはできなさそう。給料安いし。

ウワー、始まる前から終わっている、逆キッズ・リターンのパターンでありました。
本当にありがとうございました。


■今日聴いた音楽
Charizma & Peanut Butter Wolf / Big Shots
Apple musicの自作プレイリスト
クボタタケシワークスを集めた自作プレイリスト
Aphex Twin / Selected Ambient Works 85-92

0 件のコメント:

コメントを投稿