2020年7月14日火曜日

2020年7月11日(土)・MAMMALのこと、てんしんくんのこと、ミッドナイト・ゴスペルのこと

10時過ぎに目が覚める。

すぐに起き上がって朝ご飯を食べる気にならず、横になったまま枕元に置いておいたリチャード・ブローティガンの詩集『チャイナタウンからの葉書』と『The Pill Versus the Springhill Mine Disaster』を読む。可笑しさと悲しさ、寂しさがないまぜになった侘び寂びの効いたブローティガンの詩が今の自分の気分に寄り添ってくれるのを感じる。

二度寝してもいいのだが、起きることにしてパン焼きバナナと牛乳を食べパンを食べてコーヒーを淹れる。先週末はすごい週末だったが、この週末はチルなものになるはずだ。静かにコーヒーを飲んで、ごろごろしながら本を読んだりツイッターを見たりするのは本当に最高。

雨が降っていなかったので、ずっと洗いたくてうずうずしていたお気に入りのシャツやTEEシャツをドライクリーニングで洗濯する。これでやっとすっきりした。

再びコーヒーを飲みながらごろごろしていたら雨の音がしてきたので、先ほど干した洗濯物を慌てて取り込む。突然の豪雨。

先日BandcampでMAMMALという好きなアーティストのフルデジタルディスコグラフィを購入したのだが、忙しかったり死んでたりしていたのでまだDLできていなかった。のでそれをすることにしたのだが、いかんせん全部で32作もあり、それを一作品ずつDL→解凍→iTunesへぶち込む、という作業を32回繰り返さねばならず、非常に骨が折れる。全て終えるまで一時間強かかってしまったのだった。

MAMMALとはアメリカはデトロイトを拠点に活動しているノイズ~エクスペリメンタル~アシッドフォークのアーティストである。退屈さと紙一重で垂れ流されるハーシュ~パワエレ系のノイズ、チープなドラムの打ち込みとドゥーミーなリフを奏でる歪んだベース、そして突如現れるひどく空虚な感じの弾き語り(ギターであったりベースであったりする)が聴いていると非常に病みつきになる。無の音楽。最高である。その名を知ったのは中原昌也氏の『作業日誌2004→2007』の中で触れられていたのを見てだと思う(うろ覚え)。その中原氏の文章(確か「何を考えてこんな音楽を作っているのか分からない爽快感ゼロの音楽」みたいなことが書かれていた気がする、うろ覚え)に惹かれて、アルバム『LONESOME DRIFTER』を今は無き渋谷warszawaで購入したのを覚えている。MAMMALことGary Beauvaisは過去にAnimal Disguiseというレーベルを運営しており、自身の作品のほかアメリカのアンダーグラウンドで活動するアーティストたちの作品を多数リリースしていた。MAMMALの音源やAnimal Disguiseから出ている音源が欲しくて、レーベルのコンタクト先(Garyのメールアドレス)にメールをして、直接音源を購入したことがある。また、何年か前にレーベルORMOLYCKAよりMAMMAL初期の音源をカセットテープでリイシューされていたりもしたのであった。MAMMAL、めっちゃ好きなアーティストなので気になる方はぜひチェックしてみて下さい。作品が多すぎてどれを聴いたらいいか分からない!という方は↑で挙げたアルバム『LONESOME DRIFTER』がおすすめです。

さて!続いて名古屋を中心に活動するアーティスト、てんしんくんの音源を購入して色々届いたので順番に聴いていく。ヤマハのキーボードやカシオトーン、ウクレレ等を用いて作られた、歌心あふれる激キャッチ―かつストレンジでポップな曲たちが楽しめる、てんしんくんワールド全開の『ベストオブてんしんくん 2011-15』が激フレッッシュでとても素晴らしい!!まるでダニエル・ジョンストンのヘロヘロな曲をパンクの焦燥感に乗せて疾走させたような……ぜひ上のリンクから聴いてみてほしい。同じく一緒に購入した『demo 2018』、てんしんくんがラップグループE.S.V.のタンゴと共に結成したデュオ、シンゴのカセットテープ『デンス』もフレッシュで良かった。

横になって音楽を聴いているうちにいつの間にか寝てしまう。

起きたら着替えて支度をして、先ほどDLしたMAMMALの曲たちを聴きながら出かける。今日は友達と遊ぶ約束をしているのでR。

バスと電車を乗り継ぎ友達の住む街へ。仕事が長引いているとのことで、タリ~ズに入ってコーヒーを飲みながら彼の到着を待つことに。MAMMALの音楽ずっと聴いてるけど虚無っぷりがすごくて最高!大好き!

仕事を終えた友達と合流して、道中スーパーに立ち寄りジュースやお菓子、アイス等を買い込んで彼の家へ。エアコンがついてて涼しいぜ!と思っていたら出かけるときにつけっぱなしだったとの由。二人でお菓子を食べてジュースを飲みながらおもしろ動画を見たりスーファミでファイナルファイト2をやったりネットフリックスを見たりして激チルな時間を過ごす。

巷で話題沸騰中のネットフリックス・オリジナルのアニメーション『ミッドナイト・ゴスペル』を初めて観たのだが、噂に違わぬ激アシッッドでサイケな世界観に大いにたまげた。あらすじはあってないようなもので、宇宙を旅する主人公が行く先々で出会う宇宙人たちにインタビューをしていくというものなのだが、インタビューはそれぞれの宇宙人たちの住む世界で行われるのだが、狂ったピタゴラスイッチのようなものが繰り広げられる世界で形而上学的なスピリッチャルな会話が延々と交わされる、非常にアシッドでサイケデリックでニューエイジでアンビエントな作品なのであった。説明するのが非常にむつかしく、実際に見てくれ!としか言えないのだが、映画『メン・イン・ブラック』のエンディングにたまげたりワクワクしたりした人にはうってつけの作品だということは間違いない。これを見るためだけにネットフリックス始めようかなと思ってしまうほど面白かった。のであるが、ミッドナイト・ゴスペルを見ているうちにいつの間にか私と友達は眠ってしまい、目覚めたときにはかなりいい時間になっていたのだった。

まだ冷蔵庫には食べてないアイスや飲んでないジュースがたくさんあったのだが、すべて友達にあげることにして23時ごろに帰路につく。家に帰りついたのは0時近くになってからであった。

風呂に入りブログ書き薬飲み歯を磨き眠る。