2017年2月10日金曜日

甲州街道

甲州街道を新宿方面から調布方面へ向かって走り、環八を渡って側道へ入って少し行ったところに佐川急便の杉並営業所がある。かつてブラック企業で働いていたころ、その日のうちに出荷しなければならない荷物がどうしても集荷の時間に間に合わず、仕方がないので社用のハイエースで上記営業所まで一走りして出荷の荷物を持ち込み、その日の出荷に何とか間に合わせるということが結構な回数あった。確か19時半だか20時までに持ち込めばセーフだったように思う。巨大な佐川杉並営業所の脇にハイエースを停め、でかい荷物を抱えてベルトコンベアでその日集荷してきた貨物がギャンギャンに回っている最中泣きながら受付に突進していく。何とか間に合うと建物脇にある自販機でマウンテンデューやよく分からない炭酸飲料を買い求め、車内で一息入れたのち会社まで帰った。甲州街道の真上には首都高が走っている。同じ会社に勤めていたころ出張が多かった。ハイエースを運転してとにかく日本中あちこちへ行くのだが、夜通し車を走らせて大阪まで行かなくてはならないときがあり、車もまばらな真夜中の東名高速を西へ向けてひた走っているときに佐川のトラックなど見かけると何だかホッとするような不思議な気持ちになったりもした。とにかく夜中の高速はトラックばかりが走っている。思わず日本の物流業界について思いを馳せてしまう。オレンジの街灯が照らす甲州街道を何度も車で行ったり来たりした。毎日わけが分かっていなかった。ある大雪の降った日、青葉インターから東名に乗る入り口がクソ大渋滞になっていて、まったく車の列が動かずウンともスンともいわないので往生してしまったときがあった。真夜中何時間も車の列に並び小便をずっと我慢していた。もう漏らす!と思っていたが漏らした記憶がないので何とかどうにかなったらしい。仕事がめちゃくちゃ忙しいと甲州街道や環八や環七、246をハイエースで泣きながら爆走していた日々を思い出す。いくら過去につらい経験を沢山してきていようがバカはバカのままである。時間だけがただ一様に過ぎていく。