2023年7月7日金曜日

2023年7月6日(木)大久保ひかりのうまでhikaru yamadaの無題イベントvol.0(ブッキングライブ内イベント)を観た

2023年7月6日(木)

最近聴いている音楽の変遷は45 King(アルバム、12インチを集めまくった)→MF DOOMブーム(METAL FINGERSのSPECIAL HERBSシリーズ・私の血肉)→ULTRAMAGNETIC MC'Sの2nd(聴くたびに内容を忘れるので聴きまくってた)→Sludge Pump (古いロービットサンプラーの実機で膨大な数のHiphopのビートを作ってYouTubeにアップしまくっているイギリスのアーティスト)&Phineus II(前述のSludge Pumpの別名義でサンプラーの実機と古いAMIGAのコンピューターで90年代UKアンダーグラウンドに多大な影響を受けているジャングルを作りまくってYouTubeにアップしまくっている男・こっちがメインの活動っぽい)である。

Phineus IIの音源はいくつかApple Musicに上がっているのでDLして聴いてるが、私は今までジャングルを通ってこなかったので新鮮である。

前にハードオフで100円で1994年にリリースされた古いジャングルのコンピを買ったがそちらは本流(?)のジャングルが沢山入っていて、ラガ色が非常に強い。低音もブンブンいっている。

Phineus IIの作るジャングルは執拗に切り刻まれたブレイクビーツが高速で流れ、こちらの方が耳馴染みがいい。同じtrackerという音楽ソフトを使って狂った高速テクノを作っていた(今は何の機材やソフトを使っているのか知らない)Bogdan Raczynskiが私は好きなので。

仕事中に自分のブログの昔の記事を復活させようと思って色々流し読みしていたが、読んでいるうちにみるみる具合が悪くなってきた。うつが非常に重かった時期のことを思い出してとてもつらい気持ちになる。

仕事を終えて大久保にあるライブ/喫茶スペースひかりのうまへ向かう。

この日は普通のブッキングライブの日らしいが、その中でhikaru yamadaの新企画『無題イベントvol.0』が行われるということで、久しぶりに彼に会えるのも楽しみだったので、うつの具合が多少悪くともがんばって行くことに。

大久保の街はいい感じの飲み屋が多く、何とも魅力的だが金がないので行くことができない。

夕飯を食べるのがイベントが終わってからになるので観ている間お腹が空かないようにコンビニで何かパンなどを買って食べようと思ったが、具合悪く何も食べる気がしない。仕方がないのでinゼリーを購入してそれを飲む。

5万年ぶりにひかりのうまに来たが、記憶よりも広くて驚いた。

チャージを払い、体調的に酒を飲める感じではなかったのでミネラルウォーターをオーダーし、座れるところを探して着席。

開演時間が近づくにつれどんどんお客さんが増えてきたので、早めに来て座ることができたのでよかった。

時間がきて、椅子に腰かけたhikaru yamadaがエレクトリックギターを弾き、azusa kitagawaさんがピアノを弾きながらlibrariansの曲を演奏する。

そのミニマルな編成により、hikaru yamadaの作る繊細なコード進行やメロディーの良さが引き立ち、とてもいい。azusa kitagawaさんとhikaru yamadaがかわるがわる歌っているのだが、二人ともいい声をしている。

hikaru yamadaが人前で歌を披露する機会はあまり多くない(というかほとんどない?)ように思えるが、彼の歌が好きだ。味わい深く、良い声をしていると思う。
azusa kitagawaさんがピアノからひざの上に抱えたシンセに楽器を変えたがあの機材は何だろう。

往年のlibrariansの曲を堪能し、『無題イベントvol.0』のトークパートが始まる。今回はazusa kitagawaさんがハロプロ楽曲について語るというもの。

つんく率いるハロプロの世界というのはモー娘。で完全にお茶の間をロックして以来国民的なものとなり、その中でも熱狂的なファンたちが多いというのは何となく知っていたが、曲は全然知らないのでどんなものが聴けるのか楽しみ。

ハロプロ楽曲はつんくが作詞作曲をするが編曲は色々な人がやっているということで、全く知らなかった。編曲家によってテイストの違いがあり、そこを聴き分けていくのが楽しいそうだ。

azusa kitagawaさんが3人ほど編曲家を紹介し、曲を流していく。なるほど人によって全然違う。ハロプロの中に趣味でトークボックス(!)をやっている人がいて、デイム・ファンクのような曲の中でうにょうにょとトークボックスを炸裂させている曲があり、面白かった。

この『無題イベント』はトークゲストやテーマを毎回変えて今後もやっていくそうなので、とても楽しみである。

つづいて登場したのはセキモトタカフミさん。アコースティックギターを弾きながら、真っすぐで、かつ不思議なフックのある曲を歌っていく。

歌詞の内容も出てくる単語がやはり少し独特で、そのチョイスの仕方に個性を感じる。豪放なようでいてとても繊細な世界観があり、引きつけられた。
ハートのクイーンという単語が出てくる曲と、キーホルダーの曲が良かった。

ギター一本で弾き語る人はかなり丸裸に近い状態で勝負していると私は思っているのだが、演奏を聴いていてもよく分からない人と、同じフォーマットで演奏しながらも他の人と全然違うことをやっているような感じがする人がいるように思えて、セキモトさんはもちろん後者で、とても良かった。

最後の出演はさかゆめという3ピースのバンド。セッティングをするのを眺めていると、ドラマーが以前一度イベントで一緒になったことがあるシャラポア野口さんだったので驚いた。

そのイベントで彼はギターを弾いて歌っていたのだが、イアン・マッケイがフォークソングを歌っているような激・ハードコアだけど鬼親しみやすい謎の唯一無二の世界観で、一発で好きになった。

そんな彼が風の又サニーというバンドでドラムを叩いているということを後になって知ったのだが、彼の演奏するドラムが聴けるのが楽しみなのとともに、あんな激烈な男がドラムを叩くさかゆめというバンドはいったいどんなバンドなんだろう?と俄然興味が湧いたのであった。

セッティングが終わりライブが始まると、私がinゼリーを買ったコンビニのイートインスペースでカップ焼きそばをもりもりと食べていた男性が、さかゆめのギターボーカルの方だった。

轟音のギターとシャラポア野口さんの歌うようなドラミングとこちらも歌うようなラインを弾くベースの演奏に合わせ、朴訥としながら胸を打つようなメロディーと歌詞の曲を淡々と、しかし懸命に演奏していく。私の琴線にビンビンに触れる、素朴で素敵なバンドだった。

全てのライブが終わり、外へ出てかなり久々に再会したhikaru yamadaと少しだけ話す。

彼が最近入院していたことなど忘れて「最近元気?」とか聞いてしまって間抜けだった。だけど彼と会って話すことができて、とても嬉しかった。

イベントの途中でかなり具合が悪くなってしまいかなりつらかったが、持っていた頓服を飲んだらなんとかましになったので助かった。

帰り道、相変わらず食欲がなかったが、たまたま目に入った天下一品でラーメンを食べ、量の少なさと値段の高さに驚いたのだった。

自分のブログを流し読みしながらいくつかの記事を再度公開し、寝る。