2023年12月20日水曜日

あなたがMCビル風について知らない20の事柄・その2

今年2023年はMCビル風として活動して20周年なのですが、それだけ長く活動していると色々なことがあるもので……あなたがMCビル風について知らない20の事柄を内緒でお教えします。

※前回の記事はこちら(クリックすると読めます)→
あなたがMCビル風について知らない20の事柄・その1

4. ZEEBRA氏と同じイベントに出たことがある


原島 "ど真ん中" 宙芳さんMETEORさん主催のイベント『人間』にてDJ DIRTYKRATES a.k.a. 鼻息荒いシマウマ a.k.a. ZEEBRAさんと共演(同じイベントに出ただけ)しました。

ご自身の出番(2時くらい?)の1時間前くらいに会場であるBATICAに姿を現した氏は私のライブ(出番22時くらい?)を観ることはありませんでしたが、同じフライヤーに名前が載ったのは嬉しかったです。氏はTOKONA-Xなどプレイされてました。イベントのフライヤーを見ると、大変な豪華メンツですね……。
※イベント詳細はこちら(クリックすると見れます)→2017年4月7日(金)@恵比寿BATICA "BATICA 6th Anniversary​ × 人間​"

イベントに呼んでくださった宙芳さん、METEORさん、ありがとうございました。とても嬉しかった&楽しかったです!


5. バンドtoxic memorialsのベースプレイヤーである

20代のころ、toxic memorials(略してときメモ)というバンドでベースを弾いていました(コーラスもやっていました)。

私がそこそこ長いフリーター生活をしていたころに一番活発に活動していましたが、私が満を持してブラック企業(違法企業)に就職してから活動する時間がなくなってしまい、今は休止中です。解散はしていないので、私はまだメンバーとして在籍しています。


バンドの中心人物であるGt&VoのK-5 multi dimentionalくんのつくる曲がとても好きで、ずっと一緒にやっていました。

ジャンルとしてはオルタナティブ~インディーロックになるでしょうか。曲中にブラストビートを取り入れるなど、色々挑戦していました。


YouTube(とニコ動)に3本のMVがアップされています。ぜひご覧ください。
(※『宿題 or DIE』PVは最後のオチが違うマルチエンディングシステムを採用


toxic memorials : きまぐれ天使PV「ゲームセンターあがし」


toxic memorials『宿題 or DIE』PV


toxic memorials『宿題 or DIE』PV Sunday Nightmare ver.



Toxic Memorials『flashback!!!!!(TEENAGE MEMORIAL)』PV


6. 大学の卒業制作で小説を書いた

大学生のころ日本文学のゼミに所属していました。ろくに授業に出ないくそ大学生でしたが、大学4年のときに就活の意味が分からずまた卒論が書けず(というか全く書かなかった・就活も全くしなかった)留年、5年間大学に在籍しました。

他のゼミ生は色々な作家について研究したことを卒論にしていましたが、私はろくに授業に出ていないので卒論が書けなかったので、卒業制作として『ドラキュラ大学生』という小説を書きました。

未だに大学を卒業できない夢をよく見ます(悪夢くん)。

さすがに小説全編を公開するのは激恥のため、教授に提出した作品の解説を下記に公開します(恥)。

小説は二部構成になっていて、前半はDinosaur jr.のYou're Living All Over Me、後半はAphex TwinのSelected Ambient Works 85-92を想起させるものとなっています(本当か?)。


小説「ドラキュラ大学生」解説

【作品の構造について】

 小説を書く上で、糸を一本一本紡いでいって一つの大きな生地(ストーリー)を作り上げる、という手法が自分には不向きであったため、パッチワークのように小さな生地を継ぎはぎのように組み合わせていき、モザイクのように最終的に遠巻きに何らかの模様を成すことを目標に書き進めていった。そのため、小説は登場人物たちにまつわる大小様々なエピソードが現れては消えていくという形で進行していく。

 この小説は大きく分けて二つのパートから成る。それは怪奇文化研究サークルの飲み会を境に分けられる。前半は主人公である田中よしゆきの生活ぶりと彼の周囲の人物たちのエピソードを中心に語られ、そして後半は、伏線の回収と田中は実は死んでいたという種あかしが中心となっている。


【作品に込められた意図】

 この作品の根底に流れているテーマとは、逆らうことの出来ない巨大な力の中で人はどう生きるべきか、ということである。

主人公の田中は何の目的もなく毎日ただ漠然と過ごしており、半ば世の中から置いてきぼりを食った状態である。田中は自分が何をしているのか理解していない。自分の意志で行動していないからである。そして自分のことはあまり考えておらず、暇な時間ばかりがあるため、周りのことが目に入り、世の中に対して漠然と憤りのようなものを感じたりもする。しかし基本的に何も考えていないため、状況を良くしようと何か行動を起こしたりすることはない。何のために生きているのか分からない、まさに生きているのか死んでいるのか分からないような状態なのである。

吉本善造という詩人を目指す老人が出てくる。彼も特に何も考えておらず自分に対して言い訳ばかりを繰り返してきた。詩を作る、というのが彼のやりたいことのはずなのに、一向にそれをしないのである。彼も何のために生きているのかよく分かっていないキャラクターである。しかし主人公の田中と異なる点は、生きる上での目標と希望を持っているところである。

 そしてこの世の中というのは田中や吉本善造のようなうつろに生きている者たちに居場所を与えない。そういった人々は誰からも省みられることもなく、とことん絶望の淵まで追いやられてしまうという仕組みになっているのである。サークル交流飲み会へ向かう最中に出てくる酔っ払いや飲み屋で暴れる学生というのも田中や吉本と本質的には変わらない。違うのは、何かやっている気になっているか否かという点のみである。

 そして田中と吉本の救いとなるのが死である。二人とも自分がすでに死んでいたということを知ると、急に気持ちが軽くなっている。これは皮肉なことである。また自分の意志で行動したことのなかった田中が飲み会で森さんという女の子を外へ連れ出そうと初めて自分の意志で行動したのだが、その初めての行動は無残にも意味を成さなかった。田中は終始この世の運命のようなものに翻弄され続けてしまうのであった。

 山崎と堂島は狂言回しの役割を果たしている。

 以上のように少々大げさに解説してきたが、筆者がSF小説を好んで読んでいたためセンスオブワンダーを少しでも感じられるようにと不恰好ながらギミックらしきものを盛り込んでみたのであった。


【感想】

 小説を書くのは本当に大変なことで、自分の無能さがはっきりと身にしみて非常に辛かった。全体を通して何かしらの統一された雰囲気のようなものが出せればいいとは思っていたが、それは半ば成功したような気がするのでよかった。後半の展開が伏線の回収に勤しむあまりやや急ピッチになってしまったのが悔やまれる。

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暗い内容ですね……音楽つくったりしたいのに何もできずに(やらずに)鬱屈としていた大学時代の私を反映しています。

今の私は、たとえ何もできなくても生きているだけでそれでいい、という考え方になりました。何かやりたくても何もできないことを否定するのではなく、積極的に肯定していきたいです。


つづく……(かも)

2023年12月16日土曜日

2023年12月16日(土)@高円寺AMPcafe ”MCビル風 20TH ANNIVERSARY ~MCビル風20周年記念ライブ!~”

 2023年12月16日(土)@高円寺AMPcafe



”MCビル風 20TH ANNIVERSARY
~MCビル風20周年記念ライブ!~”

オープン18:00 / スタート18:30
¥2,000 + 1ドリンクオーダー (※チケット予約不要)

ACT & DJ
MCビル風
だいじょうぶ
and more???

FOOD
SUGITAcurry

SHOP & SILK

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バモラ!!!!

今年2023年はMCビル風活動20周年のアニバーサリー・イヤーです!!
それを記念して、浦裕幸さんともっと!!いい状態!のやぎぬまさんにパーティーを企画していただきました!!

20年もの長い間駆け抜けてこれたのも、全て今までサポートしていただいた方々関わっていただいた方々気にかけていただいた方々のおかげです!!
本当にありがとうございます!!!!

この日のライブでは多分普段より持ち時間長いと思いますので、持ち曲をやりまくりたいと思います!

楽しいライブ、DJ、お店、シルクスクリーンプリント、おいしいフード、全てございます!

ぜひ遊びにいらしてください!!!!

※私の20年間の歩みはこちらのバイオグラフィーをご覧ください。

2023年12月15日金曜日

あなたがMCビル風について知らない20の事柄・その1

今年2023年はMCビル風として活動して20周年なのですが、それだけ長く活動していると色々なことがあるもので……あなたがMCビル風について知らない20の事柄を内緒でお教えします。

1. 神聖かまってちゃんの生配信に出演したことがある




あれは2011年の秋、ライブの練習のために入ったスタジオで、何か見た事ある人がいる……と思ったら神聖かまってちゃんの皆さんで、思わず話しかけたらニコ動の生配信中でまんまと出演させられてしまったというわけ。の子さんにどつかれまくったが、まじで痛かった。でも楽しかった!
そのときのことをブログに書いています(クリックしたら読めます)。→神聖かまってちゃんのバンドスタジオ配信に出た話


2. 故・永六輔さんのラジオ番組でラップを披露したことがある

某ラジオ局でロッテがスポンサーの番組があり、そこで一般リスナーの方が自分とガムについてのささやかなエピソードを披露して、それが終わるとテレホンショッキング形式で次の人を紹介してそれがどんどん続いていく……というコーナーがあって、それが当時ツイッターで近しい人たちの中で輪がどんどん回っていて、ツイッターでShowgunnさんから何と私にバトンを回していただき、そのコーナーに出演させていただくこととなったのでした。

そのコーナーは生放送ではなく収録で、ラジオ局の方から電話がかかってきて電話越しにエピソードを披露し録音するのですが、ラッパーである私は迷うことなく電話越しにラップを吹き込みました。

そしてなんと、番組のパーソナリティーである故・永六輔さんがそのラップを聴いてくださったのです。。泣
ラップを聴いた永さんはひとこと「なるほど」とおっしゃいました。

一般リスナーが出演するラジオコーナーでそんなふうに番組の趣旨から逸脱したこと(ラップを披露すること等)をするのは間違っている、みたいなことを知らん人からツイッター上で非難されました。なんか、ごめん。

同コーナーに出演した人にはラジオ局から番組の録音を収録したCDRとガムが送られることになっていたのですが、不手際で受け取ることができず。。

しかし、何とその番組を録音してくださった方がいて、データを送ってくださいました……ですので、歴史に埋もれることなく今もこうして聴くことができるというわけです。本当にありがとうございます!!

ちなみに私の次には音楽家の小川直人さんへバトンを渡しました。

録音、こっそりSoundcloudにアップしました……クリックすると聴けます(あとで消すかもです。)→MCビル風 on da radio


3. MCバトルの大会、UMBの予選に出場したことがある

その昔、自分のやっている音楽が自分が好んで聴いているめっちゃかっこいいHiphopの曲から5万光年かけ離れていることにものすごく悩んでいた時期がありました。

Hiphopがめちゃくちゃ好きだったからこそ、自分のやっていることはフェイクだ、という思いに強く苛まれていました。クラブではなくライブハウスで普通のバンドの中でライブばっかりしていたし……。

そこで一念発起した私は、フリースタイルMCバトルに積極的に出場して、自分からHiphopシーンにコミットしていくことにしたのです。

今では巨大なMCバトルのイベントとなった戦極MCBATTLEの前身である戦慄MCBATTLEや、横浜で開催されていた上昇気流MC BATTLEなど、けっこう色んな大会に出ていました。
当時住んでいた春日部の実家から横浜の会場まで電車で2時間かけてひとりで行ってました。気持ちは完全に武者修行でした。

誰も応援に来てくれず、また誰ひとり知り合いもいない中でMCバトルの会場でひとりじっと戦いを見つめているのはとても孤独なものでした。
周りの人たちは知り合いも多いみたいで仲間同士固まってわいわいやっていましたが、私と同じようにひとり孤独にエントリーしているラッパーもけっこういました。

肝心のバトルでは大概一回戦負けでした(二回戦に進めたのはたったの一度だけでした)。
全く知らん今日初めて会った人をどうやってDISるの!?言うことなくない!?

一回戦で負けてもそこで帰らず他のラッパーたちはどんな戦い方をしているのか?勉強しようと思って、誰も知ってる人のいない中ひとりぽつねんとクラブに残って最後の最後の決勝戦まで観て帰ってました(出場者は15時集合、イベントは22時終了。長い!)。
MCバトルのイベントでは試合の合間にゲストライブがあって、そこで色んなラッパーのライブを観られるのは楽しかったです。

大好きなバンド、SFが主催して私ビル風がレギュラーメンバーとして出演させてもらっていた『HELLO GOODBYE VAMOS TOKYO』というイベントでダースレイダーさんもバンドBASSONSでレギュラーで出演されていて、毎回共演していたのですが、あるとき出場したMCバトルでのゲストライブがダースレイダーさんで、イベントの終わりにダースさんに声をかけて「がんばったんですけど一回戦負けでした」と伝えたら「いいね!出てみて初めて分かること沢山あるでしょ!」と励ましてくださって、とても嬉しかったのを今でも覚えています。

ブラック企業(違法企業)で毎日死にながら働いていた私は、Libra主催の日本のMCバトルの最高峰であるUMB(Ultimate MC Battle)に出場することに決めます。
UMBは日本中で予選大会が行われ、その大会で優勝した人が本選に出場できるのですが、東京予選は確か平日開催だったので仕事の都合で出場することができず、土曜深夜の開催だった千葉予選にエントリーしました。

初めて行く千葉のクラブは日本一のラッパーを目指す猛者たちで溢れていました。あのピリピリした空気が懐かしい……。
この千葉予選には私の友達が何人も応援に駆けつけてくれ、とても嬉しかったのを覚えています。

UMB千葉予選の一回戦、私の対戦相手はウォリアーというあだ名を持った首にがっつりタトゥーの入ったいかついラッパーで、千葉ではかなりのプロップスがあるらしく、彼と一緒にステージに上がったとき、フロアーからは「ウォリアー!」「やっちまえ!」みたいな歓声が上がっていました。バトルは普通に負けました。

このバトルの模様は応援しに来てくれたhikaru yamadaくんが録音してくれていて、それが彼のSoundcloudにて公開されています。
私はバトルで興奮して自分のことを「まるでケンドリック・ラマ―!」とか言ってしまったのですが、それをバトル後に司会の晋平太氏に失笑されてしまいました。

UMBにエントリーするときは公式サイトに掲載するための自分の写真データを送るのですが、この光くんがサンクラに上げてくれたやつの画像(マイケル・ジャクソンの絵の前でダブルピースを決めている私の写真)をUMBに送ったら、なめてるからかサイトに掲載してもらえませんでした。

ということで、UMB千葉予選のMCビル風の試合をお聞きください。


つづく……(かも)

2023年12月15日(金)@小岩bushbash "SO MUCH"

 2023年12月15日(金)@小岩bushbash 



"SO MUCH"

open 19:00
fee 2,000yen(inc 1drink)
(※チケット予約不要・ドリンク代込み¥2,000)

show
MCビル風
dead ももか & KV4N5HII4

DJ
dead ももか
kuanshiia

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SO MUCH!数々のナイスパーティーを主催し続けているKV4N5HII4さん主催のパーティーです。

この日は最高のzinesterであり一からパターンから制作してオリジナルの服や帽子などをつくって販売されたりタコスユニットgrab tacosで美味しいタコスをつくるなど多岐にわたり活動されているdeadももかさんの初ライブとのこと!!めちゃくちゃ楽しみです!!!!

deadももかさんがKV4N5HII4氏プロデュースによるDOPE SHITをリリース!
くそやばい内容なので是非チェックしてみてください!!
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2023年12月7日木曜日

2023年12月7日(木)@幡ヶ谷Forest Limit "ideala"


2023年12月7日(木)@幡ヶ谷Forest Limit 


"ideala"


start 20:00
2,000円 (1ドリンク込 ※チケット予約不要)

[Live]
大竹雅生 (ミツメ) / tachyon+MCビル風

[DJ]

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気鋭のビートメイカー、tachyon (たきおん a.k.a. 滝沢朋恵) さんとユニットを結成しました!!
tachyonビートの上で私MCビル風がラップをします!!
12/7(木)にフォレストリミットで行われるパーティー "ideala" で初めてのライブをします。
ぜひ遊びにいらしてください!!!!

tachyon
Soundcloud: tachyon-997826650
X(Twitter): @tachyon_beat
Instagram: @tachyon_beat

2023年7月7日金曜日

2023年7月6日(木)大久保ひかりのうまでhikaru yamadaの無題イベントvol.0(ブッキングライブ内イベント)を観た

2023年7月6日(木)

最近聴いている音楽の変遷は45 King(アルバム、12インチを集めまくった)→MF DOOMブーム(METAL FINGERSのSPECIAL HERBSシリーズ・私の血肉)→ULTRAMAGNETIC MC'Sの2nd(聴くたびに内容を忘れるので聴きまくってた)→Sludge Pump (古いロービットサンプラーの実機で膨大な数のHiphopのビートを作ってYouTubeにアップしまくっているイギリスのアーティスト)&Phineus II(前述のSludge Pumpの別名義でサンプラーの実機と古いAMIGAのコンピューターで90年代UKアンダーグラウンドに多大な影響を受けているジャングルを作りまくってYouTubeにアップしまくっている男・こっちがメインの活動っぽい)である。

Phineus IIの音源はいくつかApple Musicに上がっているのでDLして聴いてるが、私は今までジャングルを通ってこなかったので新鮮である。

前にハードオフで100円で1994年にリリースされた古いジャングルのコンピを買ったがそちらは本流(?)のジャングルが沢山入っていて、ラガ色が非常に強い。低音もブンブンいっている。

Phineus IIの作るジャングルは執拗に切り刻まれたブレイクビーツが高速で流れ、こちらの方が耳馴染みがいい。同じtrackerという音楽ソフトを使って狂った高速テクノを作っていた(今は何の機材やソフトを使っているのか知らない)Bogdan Raczynskiが私は好きなので。

仕事中に自分のブログの昔の記事を復活させようと思って色々流し読みしていたが、読んでいるうちにみるみる具合が悪くなってきた。うつが非常に重かった時期のことを思い出してとてもつらい気持ちになる。

仕事を終えて大久保にあるライブ/喫茶スペースひかりのうまへ向かう。

この日は普通のブッキングライブの日らしいが、その中でhikaru yamadaの新企画『無題イベントvol.0』が行われるということで、久しぶりに彼に会えるのも楽しみだったので、うつの具合が多少悪くともがんばって行くことに。

大久保の街はいい感じの飲み屋が多く、何とも魅力的だが金がないので行くことができない。

夕飯を食べるのがイベントが終わってからになるので観ている間お腹が空かないようにコンビニで何かパンなどを買って食べようと思ったが、具合悪く何も食べる気がしない。仕方がないのでinゼリーを購入してそれを飲む。

5万年ぶりにひかりのうまに来たが、記憶よりも広くて驚いた。

チャージを払い、体調的に酒を飲める感じではなかったのでミネラルウォーターをオーダーし、座れるところを探して着席。

開演時間が近づくにつれどんどんお客さんが増えてきたので、早めに来て座ることができたのでよかった。

時間がきて、椅子に腰かけたhikaru yamadaがエレクトリックギターを弾き、azusa kitagawaさんがピアノを弾きながらlibrariansの曲を演奏する。

そのミニマルな編成により、hikaru yamadaの作る繊細なコード進行やメロディーの良さが引き立ち、とてもいい。azusa kitagawaさんとhikaru yamadaがかわるがわる歌っているのだが、二人ともいい声をしている。

hikaru yamadaが人前で歌を披露する機会はあまり多くない(というかほとんどない?)ように思えるが、彼の歌が好きだ。味わい深く、良い声をしていると思う。
azusa kitagawaさんがピアノからひざの上に抱えたシンセに楽器を変えたがあの機材は何だろう。

往年のlibrariansの曲を堪能し、『無題イベントvol.0』のトークパートが始まる。今回はazusa kitagawaさんがハロプロ楽曲について語るというもの。

つんく率いるハロプロの世界というのはモー娘。で完全にお茶の間をロックして以来国民的なものとなり、その中でも熱狂的なファンたちが多いというのは何となく知っていたが、曲は全然知らないのでどんなものが聴けるのか楽しみ。

ハロプロ楽曲はつんくが作詞作曲をするが編曲は色々な人がやっているということで、全く知らなかった。編曲家によってテイストの違いがあり、そこを聴き分けていくのが楽しいそうだ。

azusa kitagawaさんが3人ほど編曲家を紹介し、曲を流していく。なるほど人によって全然違う。ハロプロの中に趣味でトークボックス(!)をやっている人がいて、デイム・ファンクのような曲の中でうにょうにょとトークボックスを炸裂させている曲があり、面白かった。

この『無題イベント』はトークゲストやテーマを毎回変えて今後もやっていくそうなので、とても楽しみである。

つづいて登場したのはセキモトタカフミさん。アコースティックギターを弾きながら、真っすぐで、かつ不思議なフックのある曲を歌っていく。

歌詞の内容も出てくる単語がやはり少し独特で、そのチョイスの仕方に個性を感じる。豪放なようでいてとても繊細な世界観があり、引きつけられた。
ハートのクイーンという単語が出てくる曲と、キーホルダーの曲が良かった。

ギター一本で弾き語る人はかなり丸裸に近い状態で勝負していると私は思っているのだが、演奏を聴いていてもよく分からない人と、同じフォーマットで演奏しながらも他の人と全然違うことをやっているような感じがする人がいるように思えて、セキモトさんはもちろん後者で、とても良かった。

最後の出演はさかゆめという3ピースのバンド。セッティングをするのを眺めていると、ドラマーが以前一度イベントで一緒になったことがあるシャラポア野口さんだったので驚いた。

そのイベントで彼はギターを弾いて歌っていたのだが、イアン・マッケイがフォークソングを歌っているような激・ハードコアだけど鬼親しみやすい謎の唯一無二の世界観で、一発で好きになった。

そんな彼が風の又サニーというバンドでドラムを叩いているということを後になって知ったのだが、彼の演奏するドラムが聴けるのが楽しみなのとともに、あんな激烈な男がドラムを叩くさかゆめというバンドはいったいどんなバンドなんだろう?と俄然興味が湧いたのであった。

セッティングが終わりライブが始まると、私がinゼリーを買ったコンビニのイートインスペースでカップ焼きそばをもりもりと食べていた男性が、さかゆめのギターボーカルの方だった。

轟音のギターとシャラポア野口さんの歌うようなドラミングとこちらも歌うようなラインを弾くベースの演奏に合わせ、朴訥としながら胸を打つようなメロディーと歌詞の曲を淡々と、しかし懸命に演奏していく。私の琴線にビンビンに触れる、素朴で素敵なバンドだった。

全てのライブが終わり、外へ出てかなり久々に再会したhikaru yamadaと少しだけ話す。

彼が最近入院していたことなど忘れて「最近元気?」とか聞いてしまって間抜けだった。だけど彼と会って話すことができて、とても嬉しかった。

イベントの途中でかなり具合が悪くなってしまいかなりつらかったが、持っていた頓服を飲んだらなんとかましになったので助かった。

帰り道、相変わらず食欲がなかったが、たまたま目に入った天下一品でラーメンを食べ、量の少なさと値段の高さに驚いたのだった。

自分のブログを流し読みしながらいくつかの記事を再度公開し、寝る。